体 (たい) とは端的には四則演算を伴った代数構造のことであり、順序体とはその四則演算に両立する大小関係を伴った体のことである。身近なものだと実数体や有理数体があてはまるが、それ以外にも順序体は存在する。この記事では、順序体に共通する初等的な性質を証明していく。
体 (たい) とは端的には四則演算を伴った代数構造のことであり、順序体とはその四則演算に両立する大小関係を伴った体のことである。身近なものだと実数体や有理数体があてはまるが、それ以外にも順序体は存在する。この記事では、順序体に共通する初等的な性質を証明していく。
以前の記事で二項関係を定義したが、その中でも特別な性質を満たすものを全順序関係とよぶ。自然数の大小関係もこの全順序関係となるので、自然数の大小関係を例として全順序関係について述べる。
前回の記事では順序対や直積集合を定義したが、二項関係や写像は直積集合の部分集合と定義されるので、前回の記事でその準備が整ったことになる。そこで、今回は二項関係と写像について述べる。
シリーズの最初の記事で、2つの実数関数 $f$, $g$ 同士の比較方法として $O$-記法 ($f\in O(g)$) を定義し、直感的に「$f$ のオーダーは $g$ のオーダー以下である」という表現を与えた。この記事では、このまるで大小関係であるかのような直感的表現が実態とかけ離れていないことを説明する。